再三の延期の末ようやくカツオ船デビューの日がやってきた
最初は風による時化の為に出船中止、2回目は風邪のため出漁不可の日々が何日も続いた
そしてようやく風邪も治まり3度目の正直。
お盆休み後半の週末、港はやや不安定な天気予報にも関わらず大勢のアングラーで賑っていた、今回はデビュー戦で勝手が分からないのでミヨシ(船の先端)は避けて大トモ(最後尾)に釣座を構える。
港からポイントまでは約40分(といってもターゲットは常に回遊しているので決まった場所はない)船は全開でぶっ飛んで行く、ようやく回遊ポイントに着くとすでに先行した船がソナーで群れの方向を確かめながら旋回してる、中には仕掛けを投入している船もある
こちらの船も船長が魚の進路を予測しながら船団の中を縫う様に走りこれぞのポイントで逆噴射と同時に投入の
合図‼
みな次々に仕掛けを投入しアタリを待つが反応がない
「はい、上げて‼」と船長の合図
時間にして長くて5分といった所か、もう群れは船の下を通過してしまった
早っ‼
このようなランガンを繰り返すこと数回、いきなりロッドが絞りこまれラインが音をたてて出ていく
「キター!」
2度3度と合わせを入れロッドを立てるが走りが止まらない数秒で3色が出た、いくらアブとは言えドラグをガチガチに締めこんでいるので8㎏は掛っているはずだが、まるで管釣トラウトタックルのようだドラグが止まらない。
ドラグが止まったところで持てんばかりの馬鹿力でゴリ巻き、高性能国産リールとは比べ物にならないが思ったより頑張っている
ようやく残り20Mまできた、後ろでは船長がタモを持ってスタンバッている、船中ファーストヒットだ皆の熱い視線が集まる
ビューン !
とスプールが回転音をたててラインを出していったと思った次の瞬間、テンションが抜けてしまったファーストヒット&バラシだ
残念!
すっぽ抜けかと思ったが回収してみると16号のハリスが切れていた(泣
そして何も無かったかのように次の流しへ、そして連続ヒットも今度は秒殺、マジで?
やはりハリスが切れていたのでドラグを緩めにし、走られてマツっても「確実に取る」で行くことにした
そして数投後またまたヒット、今度は慎重にコラえるもあっという間に魚の頭がこちらに向いた
「引きが弱いなぁ、今度はマグロじゃないね!たぶんカツオだよ」
とビシを取り込むまで1度もドラグは出なかったが魚影が見えると
メジだキメジだと船長が言いながらタモですくう、キャッチしたのは5㎏程度のキメジだった
このサイズでドラグが出ないと言うことはバラシた奴はどの位だったのだろうか?
よし、これから先ほどの分も取り返すぞ!と意気込むと今まで遠くで聞こえていた雷が近くなってきた、そして船長がキャビンから出てきたと思ったら急いでスパンカーを下げながら
「お客さん、雷が凄くなりそうだから上がります道具をしまって下さい」
と言い手早く後片付けをし全速力で港に引換した。
残念だが仕方がない、この何もない水平線で電気を通しやすい棒を持っていたらタマッた物ではない
こうしてマグロデビューは呆気なく終了と相成りました。